松崎町の広大な山林の中に、昭和60年に構想した「21世紀の森」っていう公園があるんですけど、21世紀のための森林公園、ってどんなところかな?「21世紀の森」がある富貴野山(ふきのさん)には空海が創設した宝蔵院があるんですよ。

富貴野山「宝蔵院」という寺。 空海(弘法大師)が808年に創設した。
富貴野山(ふきのさん)~池代(長九郎山シャクナゲの森)~小杉原~八木山(高野山)~大峠と結んだ山道があって、その中心地富貴野山に、住民や観光客が人間性を回復するのを目指して「21世紀の森」が創られたんですって。
「人間性回復」って、ちょっとおもしろいくないですか?まるで現代は人間性喪失しているみたいに聞こえるでしょ?松崎町では昭和60年にすでに人間性回復の必要性を感じてたってこと?斬新的な町じゃないですか?!(*゚∀゚)
Contents
宝蔵院
空海(弘法大師)が創設した宝蔵院は仏法修行のための神聖な場所だったはずなんですが、空海はそれを断念したようです。富貴野山には女谷があって神聖な場所にはふさわしくないと思った、という説があるんです。
空海は本当は和歌山にある高野山のような一大聖地にしたかったらしいんですね。残念ですね~。断念されてしまった富貴野山ですが、ここでは女谷のことにはあからさまに触れずに、伊豆唯一の神聖な場所として長い間栄えてきたんですって。
富貴野山「宝蔵院」もなかなかやりますね~。

120体の弘法大師像、観音様、お地蔵様。

長い月日が流れたのがこの苔でわかります。
江戸時代の信仰の厚い人たちが背中に一体ずつ背負ってこんな山の上まで運んだそうです。こんな山の上に宝蔵院を建てたのも、いったいどんな風に昔の人たちが頑張ったのか?と思います。どれだけ高いところかというと、下の写真を見てくださいね!

富貴野山から見た風景。
他の山々が下に見えるでしょう?山の向こうは駿河湾です。写真では良くわからないけれど、清水や静岡が向こう岸で見えるんですよ!静岡の地形を思い浮かべてくださいね。伊豆半島は金魚のしっぽみたいで、そこから金魚の腹の部分を見てたんです!
初めて見たので感動!というわけで、話がちょっとそれましたが、こんな高いところに宝蔵院を建てたり、石仏を運んだり、江戸時代の人の信仰に対する厚い思いが伝わってきますよね。
21世紀の森
杉や檜、シダ、苔で溢れていた21世紀の森には、歩きながら、インド、中国、日本、ドイツなどの気功を順番に取り入れて進んでいくんですよ。

樹齢400年の弘法杉。
「フィトンチッド」って聞いたこと有りますか?フィトンは植物、チッドは殺すという意味なんですが、ここだけ聞くとなんだか怖い名前ですね。
高等植物が傷ついた時に、菌や細菌から自分を守るために周囲の生物を殺す物質を出すことからこの名前、フィトンチッドが付いたそうです。
フィトンチッドは消臭効果や空気を浄化する能力があるので、森林にはたくさんの昆虫や生物の死骸があるはずなのに、厭な臭いがしないのも、このフィトンチッドという物質を植物が出しているからなんですって。凄くないですか?
森林浴は、人体に有益なフィトンチッドと接することで、健康を維持したり癒やしや安らぎを与えてくれるんです。あの森林のいい香りの成分は樹木が発散するフィトンチッドだったんですね。
「瞑想の森、入苑の心得」の案内板を読んでから始めてくださいね。いろいろ指示があって役に立ちますよ。

少し苔生え過ぎの木。こんな感じの台が10個くらいあったかな?
ヨガや気功の案内板を読んで、実際にやってみると、急に川の音や鳥の鳴き声が大きく聞こえてきて、自然の中に溶け込んでしまったみたいな感覚に襲われます。樹木から発散するフィトンチッドを深呼吸して体内に取り入れたからかしら?

野鳥の森林ルートマップ。
鳥の名前も分かるようになっていて親切でしょ?いろいろな鳥がいると名前が知りたくなりますよね。鳴き声を聴いて鳥の名前が分かるともっと楽しいでしょうけど、難しいです。(‘A`)
近辺の見どころをご紹介
松崎町の古民家の無料休憩所伊豆文邸、ワンコインランチの蔵ら、イタリアンのケーキの美味しいフランボワーズなどをご紹介した記事もどうぞご覧になってみてくださいね。
まとめ
- 松崎町「21世紀の森」は富貴野山(ふきのさん)宝蔵院(ほうぞういん)からスタート!
- 宝蔵院は空海(弘法大師)が仏法修行のために創設した。
- 21世紀の森は樹木の発散するフィトンチッドで心身ともにリラックスできる。
- 瞑想の森では木の前にある台の上で案内板に従って気功にトライ!
こういうことを面白がってやってみる人は瞑想の森へ進んでくださいね!宝蔵院だけで良い人でも是非、絶景を見にいらしてください!宝蔵院までは車で来れますが、途中の道はかなり細いのでお気をつけてね!